2010年9月3日金曜日

京阪電鉄、純粋持ち株会社化を見送り

 京阪電気鉄道が今年6月の株主総会に純粋持ち株会社体制への移行の提案を見送ることが11日、明らかになった。開業100年を迎えた平成22年をめどに京阪ホールディングス(HD、仮称)傘下に運輸業や不動産業など事業会社を置くことを目指したが、世界同時不況で経済環境が激変。流通業などで自立した事業運営が難しいこともあり「環境が整うのを待つ rmt エルソード
」(同社幹部)と今年度の移行は難しいと判断した。

 京阪グループは会社創立100年を迎えた18年に経営ビジョンを発表、22年をめどに現行の事業持ち株会社体制から純粋持ち株会社体制に移行する方針を打ち出していた。

 経営の効率性を高めるとともに、事業提携やM&A(企業の合併?買収)などに迅速に対応するのが目的で、京阪H rmt
Dがグループ全体の経営戦略を担当し、運輸業、不動産業、流通業、レジャー?サービス業の4つの新事業会社が鉄道をはじめとする中核事業を継承する計画。同グループはHD体制に移行するため不動産賃貸やホテル、駅ナカ事業などで沿線外に積極的に進出してきた。

 ところが、20年秋のリーマン?ショック以降に国内の大手私鉄などにも景気低迷の影
響が直撃。本業の鉄道収益が大きく落ち込んだほか、業績不振の流通事業などでも自立した運営が困難となっていることなどから「十分な効果が得られることが確認できるまで移行を見合わせる」ことにしたという。

【用語解説】純粋持ち株会社

 持ち株会社には純粋持ち株会社と事業持ち株会社の2種類がある。純粋持ち株会社は、グループ会社の
株式を保有し経営方針の決定や経営管理を事業目的とする会社で、平成9年に解禁された。この制度では持ち株会社は経営戦略に特化でき、傘下の企業は事業に関する意思決定の迅速化が図れる。また、事業再編や吸収?合併などを効率的に行えることが利点。事業持ち株会社は、本業の事業を持ちながら子会社などの株式を保有している会社。

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引用元:ロハン(新生R.O.H.A.N) 専門サイト